日本の中古住宅市場を
  
ロシアンルーレット市場と言いたとえる人がいます。(不動産コンサルタント:長嶋修氏)
 
 “本当に問題のない物件か不良物件かを事前に見極めないまま選択・契約し引渡しを受け住んでみて、初めてそれが判明するといった買い方”が大半を占めており、熊本の中古住宅市場も同じことが言えます。
 
 現在、熊本では500件程の売り戸建住宅がオープンで市場に出されておりその約半数以上が熊本市内にあります。
 
 その中で、土地も建物も専門家によって精査された物件がどれだけあるか、また、購入可否を判断する上で重要な情報が購入検討者に正しく伝達されているか、を考えてみると、まさに“ロシアンルーレット”と言っても過言ではありません。 
 
 宅建業法で規定された必要最低限のことを重要事項説明書に記載し買主から記名・押印を受けさえすれば、宅建業法上の責務を行ったとされ不測の事態が起きても、あとは買主で解決するしかないといったケースもあります。
 
 事前にここまで調べておけばもう少し予見できていたら、
 
何の問題も起こらなかったケースが本当に多いのです。
 
 さらには買主となる人は、不動産取引にあっては素人です。
 
間違った知識や、思い込みで物件や取引事項を把握していることもあり勘違いをしたまま事が進んでいく場合もあります。
 
 今後日本では、不動産のストック市場(=既存・中古住宅の取引)が必然的に活性化していきます。
 
 この“ロシアンルーレット市場”から早く脱却しようと不動産コンサルタントによる購入前の事前相談や既存建物を事前に診断するホームインスペクション(住宅診断)システム一部で創設されています。
 
 費用的には、仲介手数料の半分以下で利用できるように設定してあることが多く今後は、買手側が不動産の専門家(プロ)を利用して、より安全な物件の購入をしていくことが主流になってくると思われます。